2008年7月 3日 (木)

くまがあるビルの前で

赤い風船を
ふらふらと浮かしながら
散歩をしておりますと

遠くから
苦しそうな声が聞こえて来た。
振り向くと

そこに
窓の下を
暗くしてやっとこさ立っているビルがあった。
どーしましたと、声をかけると

住人が一晩中
大騒ぎのパーティをするのでかなわん
それもほぼ毎日で
もう、寝不足でしかたがない。
なんとかならんか

ぼくは
親切のも
なんとしようといって。

赤い風船をふらふら浮かしながら
その住人にあって
このビルの苦情をそのままぶつけたら
げんこつで殴られた。

その拍子に
赤い風船は飛んでいった。
ぼくの目も黒く縁取りができた。
くまのあるビルと
おなじだねと慰め合って
友達になった。

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2008年7月 1日 (火)

ショーを見せろ!

少年は執拗に迫った。
「ショーを見せろ!」

おじさんは困っている。
「このショーは
 坊ちゃんみたいな子が
 見るもんじゃないよ。
 おとなのみるものんで
 たいがいが男だね
 だから、
 無茶言わないで
 帰った帰った。」

ところが、
宇宙人は
第1回目のショーを見を見終わって出て来たところだ。

宇宙人は
二人の争いを見て
ここは、姿を見られるのはまずいと考え
看板の裏に隠れた。

少年は半べそをかきながら
「たのむからー
 み せ てー」
おじさんは
もう口もきかずに
知らん顔。

いったいどーして
そんなにストッリプショーを見たいのか

いつかきっと、少年よ
見れる時が来るだろう。
その日まで、おあずけ
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大きい顔で7月

わたしは
みなさまに
大きな顔をして
ご挨拶致します。

今年もあと半分
よろしくお願い致します。

べつに
大きな顔でなくてもいいのですが

目立ちたい
ほんの少し芽生えた野心を
実行に。

実は
宇宙人には口がある。

わたしは見ました。

さよなら

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2008年6月30日 (月)

ハットして半分過ぎる。

世間の方々にはボーナスなどという
えらくうれしいナスが手に入ったようで
私どもには関係なく、
まことに羨ましいかぎり!

しかし、この子たちはまけない
そんなことなどどこ吹く風と
買う気も、お金もさらさらないが
帽子屋さんにやってきて
試着をしてはうっとり楽しむ。

この小娘は
存外、図太い心を持っているのだろうか
貧乏なんて屁とも思わぬ頑丈さ
そうさ、友達
宇宙人。
そうさ、彼氏は
あほんだら。
こいつら相手じゃ
丈夫なわけだ。

いくら姿を着飾ってても
心が駄目な人がいる。
ブスゴコロのひとだ。

さて、そんなこんなで
今年も半分過ぎて
あと、半分。

帽子屋でハットおどろく私たち

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2008年6月29日 (日)

お乳ほしがる宇宙人

その宇宙人は
まだまだ子供だ。

わたしのお乳をほしがる。
無理、まだちょっと無理だ
まだ、私も子供だから。

きっと、この子は
腹を空かしているのだから

サバを一匹渡したら
うれしそうに
振り回していた。

おもちゃじゃない!
食べなさい!

それを聞いて
宇宙人は口にサバをくわえて
走り去っていった。

今頃は
あのサザエさんに追っかけ回されているかもしれないわね。
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2008年6月28日 (土)

馬が走っていく

遠く馬が走っていくのが見える。

今にも雨が落ちてきそうな空模様。

アスファルトと芝生との境目で
どちらともない匂いを、
宇宙人は嗅いでいた。

遠く走り去る馬のヒズメでカッツ カッツと
傷つける大地から漏れだす匂いを
宇宙人は嗅いだ。
ここに生きている。

地球の匂いだ。

もうすぐ雨が降る。
少年は傘を忘れた。
少女は少年に持ってくるように
しつこく頼んだのに、少年は忘れた。
「もう、しかたがない!」と、ご立腹の様子。
でも、顔は笑顔。

雨が降って来た。
きっと、さっきの馬はもう遠くをカッツカッツと駆けていることだろう。

ヒューと抜けた風に乗って
遠くで馬が思わず漏らした屁の匂いを
宇宙人はかすかに嗅いだ。
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2008年6月27日 (金)

金曜日はキュビズムで

金曜日はなんだか不安を感じる宇宙人とぼくは
砕ける!

体が心がチグハグになる。
キュビズムななる。

しかし、これは細胞が
不安から解放され
再構成され
気分が蘇生するための儀式なのだ。

僕らに限っての。

ほとんどぼくらは
存在そのもが、超常現象みたいな物で
いずれ、大槻教授にとことんたしなめられたい。

そんな、今日の金曜日も
キュビズムで過ごす。
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2008年6月26日 (木)

相合傘

汚れた町の裏道で
少年が相合傘をぼくに差し出した。
ぼくはその中に一緒に入った。

この町の裏道に住み着いている馬は
酒好きで、今夜も
アルコールをさがしてさまよう。

馬は金がない。
芸もない。
ただただ、ねだるだけだ。
ひひぃーん

少年の右肩が少し濡れている。
ぼくの左肩がほんの少し濡れている。
相合傘はきゅうきゅう狭い。
少年の左肩がぼくの右肩にぎゅっとふれて
あたたかい。

馬はどーやら
酒にありつけそうな店を見つけた。
「Bar うま」
看板を見上げて
馬はうなずき、にこりと笑った。
今夜は酒にありつけそうだ。

少年は
どこかで一杯ひっかけていこうよ
もうすぐ7月なのに
なんて肌寒いんだ。
そう言って、ぼくらはそばにあったBarにはいった。

馬がカウンターで酒をのんでいた。

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2008年6月23日 (月)

傘星人

傘星人は
梅雨時になると
やたらにはしゃぐ
傘星人は
随分と以前から
地球にいる。
うまく人間と暮らしている。

近頃では
安い傘星人が多く現れ
傘星人国際本部では問題になっている。
安いのは結構なのだが
実に短命で
中には開いた途端、
突風に煽られ無惨な姿で道ばたにその哀れな姿を晒している。

親切な宇宙人は
そんな傘星人を
なんとか守ってあげたいと
そう思っている。

そして、きっといつか
傘星人がふるさとの星に帰れることを願ってる。

傘星人のふるさとの星は
雨が降らなくなって滅亡した。

傘星人はこの地球にたどり着いた時は
それはもうぼろぼろの破れ傘だったらしい
一部の者は妖怪になったやつもいる。

いま、傘星人は新たなる進化をとげようとしている。

人間のための傘ではなく
傘のための傘になろうとしているのだ。

雨降りの表の通りを
ながめながら
三人はそのことを感じていた。
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2008年6月22日 (日)

馬、マエとウシロ

この町にはいつの頃からか
馬が一頭住み着いている。
いやいや、馬ならズート以前からいる。
ただ、この馬はそれらの馬とは
少しばかり違う。

まず、飼い主のいない野放しの馬だ。
言葉をしゃべる。
前足と後ろ足が不自然だ。
表情がへんである。

とはいえ、何も悪さをするわけでもなく
ただ、のんびりと町中を散歩するばかりで
危害はないようだ。

町の人々にとくだん愛されているわけでもない。

いたってのんきそうな生き物だ。

ただ、よく
マエあしとウシロあしが喧嘩をするのを見る。
親切な宇宙人がそれを見かねて
仲裁に入ると
すぐに仲良くなる。
しかし、またすぐに喧嘩を始めるしまつ

その点だけは厄介そうなので
だれもかかわらなくなったものの
宇宙人だけはやはり性分なのか
つい、仲裁に入る。これの繰り返しがつづく。

それにしてもこの馬は
やはり、人間が二人
マエとウシロに入っているように見えるが
頑として、
そうではない!といいはる。
マエとウシロとが声を合わしていいはんるので
その点も触れないようになった。

宇宙人はこの馬のことを
マエとウシロ馬と呼んでいる。
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